側頭筋ボトックスについて医師が解説
2024.08.09
側頭筋ボトックスの基礎知識
側頭筋ボトックスとは
側頭筋(そくとうきん)ボトックスとは、頭の側面(こめかみ〜耳の上部)に位置する側頭筋にボトックスを注射することで、美容および機能改善を目的とした施術です。
主に目元のたるみ改善、小顔効果、リフトアップ効果などの美容目的に加え、歯ぎしりや食いしばりといった症状にも効果的です。
側頭筋は咀嚼筋の一部で、食べ物を噛む際に使われますが、過度に発達すると顔の横幅が広がり、顔全体が大きく見えることがあります。
ボトックスを注射することで、この筋肉の動きを抑制し、エラの張りを軽減し、スッキリとしたフェイスラインを作り出したり、目をぱっちり大きくさせる効果が期待できます。
側頭筋ボトックスが人気の理由
側頭筋ボトックスが人気の理由は、その即効性と自然な仕上がりにあります。施術後数日で効果を実感できるため、忙しい方にも適しています。
また、手術を伴わないため体への負担が少なく、低リスクで日常生活への影響もほとんどありません。
さらに、施術費用も比較的リーズナブルであることから、老若男女問わず、幅広い人々に支持されています。
側頭筋ボトックスの主な効果
目元のたるみ改善
側頭筋ボトックスは、目元のたるみを改善する効果が期待できます。
側頭筋が発達していると目元の皮膚が下へ引っ張られ、目尻が下がったり、たるみが生じることがあります。
ボトックスを側頭筋に注射することで、筋肉の緊張を緩和。目や眉が上へ引き上がるリフトアップ効果により、目がぱっちりとし、目元のたるみが目立たなくなることで若々しい印象を与えることができます。
ヒアルロン酸や糸リフトと組み合わせると、さらに顔全体のリフトアップ効果を得ることができます。
小顔効果
側頭筋ボトックスの主な効果の一つに、小顔効果があります。側頭筋や咬筋が過度に発達していると、顔の横幅が広くなり、顔が大きく見えてしまうことがあります。
ボトックスを注射することで、これらの筋肉の動きを抑制し、筋肉のボリュームを減少させます。その結果、顔の輪郭がスッキリと見えるようになります。
エラボトックスと組み合わせることで、さらに小顔効果が高まります。
歯ぎしり・食いしばり
側頭筋ボトックスは、美容効果だけでなく、歯ぎしりや食いしばりの症状改善にも役立ちます。ボトックスを注射することで、筋肉の緊張を和らげ、歯ぎしりや食いしばりの症状を緩和します。
この治療は、歯の健康を保つだけでなく、顎関節症の予防にも効果的です。
日常生活でストレスを感じやすく、無意識に歯ぎしりや食いしばりをしてしまう方には、側頭筋ボトックスが大きな助けとなるでしょう。
側頭筋ボトックスの施術について
治療方法
側頭筋ボトックスの治療方法は非常にシンプルです。まず、医師がカウンセリングを行い、顔の状態やご希望を確認します。次に、ボトックスを側頭筋に注射します。
この過程は10分から15分程度で完了し、特別な準備や術後のケアはほとんど必要ありません。
施術後すぐに日常生活に戻ることができるため、忙しい方にも適した治療法です。
痛みとダウンタイム
側頭筋ボトックスの治療時の痛みは、一般的には軽度です。使用する針は非常に細いため、注射の痛みは一瞬であり、多くの患者が我慢できる範囲です。
もし痛みが心配でしたら、局所麻酔クリームを使用することも可能です。
治療後には軽い腫れや赤みが生じることがありますが、これらの症状は数時間から1日程度で自然に解消されます。
ボトックス注入量の目安
側頭筋ボトックスの注入量は、患者の顔の状態や希望する効果によって異なります。ヘアケアクリニックでは20〜50単位が目安となります。
過剰にボトックスを注入すると不自然な仕上がりになるリスクがあるため、適切な量を使用することが大切です。
側頭筋ボトックスの注意点・リスク
側頭筋ボトックスの副作用について
側頭筋ボトックスは安全性が高い治療法ですが、副作用が全くないわけではありません。一般的な副作用としては、注射部位に軽い腫れや赤みが見られることがありますが、これらは通常数日以内に自然に消えます。
非常に稀に、ボトックスが他の筋肉に影響を及ぼし、一時的な筋力低下や表情の不自然さが生じることがあります。
これらのリスクを最小限に抑えるためには、経験豊富な医師による施術を受けることが重要です。
組み合わせ治療について
側頭筋ボトックスだけでも優れた効果を得ることができますが、以下の施術と組み合わせることで、より美容効果を高めることができます。
エラボトックス
エラボトックスは、咬筋にボトックスを注射することで、エラの張りを和らげる治療法です。顔の横幅をすっきりさせて、シャープなフェイスラインを作り出すことができます。特にエラの張りに悩む人や小顔効果を求める人に人気の治療法です。
側頭筋ボトックスと組み合わせることで、より顔全体の小顔効果、リフトアップ効果が高まるでしょう。
マイクロボトックス
マイクロボトックスは、肌の浅い層に広く微量のボトックスを注射することで、肌質の改善を目指す治療法です。主に毛穴の引き締めや小ジワの改善に効果があります。
側頭筋ボトックスと併用することで、より高いアンチエイジング効果を得ることができます。
糸リフト
糸リフトは、医療用の特殊な糸を皮膚の下に挿入して、たるんだ肌を引き上げることで、リフトアップ効果を得る美容施術です。コラーゲンの生成促進作用もあるため、肌質改善も期待できます。
側頭筋ボトックスと併用することで、若返り効果、リフトアップ効果が高まるでしょう。
まとめ
側頭筋ボトックスは、目元のたるみ改善や小顔効果を期待できる安全で効果的な治療法です。痛みが少なく、ダウンタイムも短いため、日常生活に大きな影響を与えることなく受けることができます。
ただし、施術を受ける前には、副作用やリスクについて理解し、信頼できる医師に相談することが重要です。自分に最適な治療法を選び、理想の顔立ちを手に入れましょう。
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監修医師
ヘアケアクリニック 六本木院 副院長 / 技術指導医
後藤佳亮医師
名古屋大学医学部卒業・医師免許取得。
卒業後、愛知県にて研修を修了し、関東エリアにて病院勤務。
現在はヘアケアクリニック六本木院の副院長としてヒアルロン酸やボトックスの注入治療全般、肌管理、美肌治療を専門としている。