ヒアルロン酸による唇形成を医師が解説
2024.03.28
唇形成の基礎知識
唇形成とは
唇形成とは、唇の形や大きさ、輪郭を整える美容医療の一つです。この施術は、唇をふっくらさせたり、縦じわを減らしたり、唇の輪郭をはっきりさせることを目的としています。
ヒアルロン酸の注射が一般的な方法で、施術時間は短く、即効性があります。自然な見た目を重視する方や、メイクではカバーしにくい唇の悩みを解消したい方に特に人気があります。
美しいと言われる唇の黄金比率
美しい唇とは、上下の唇の厚みや形が一定の比率で整っている状態を指します。アジア人の顔立ちに合わせた理想の「黄金比」は、上唇と下唇の比が1:1.3〜1.6程度です。
ヒアルロン酸を用いてこの比率に近づけることで、自然でバランスの取れた美しい唇を実現することが可能です。ただ、個人の顔立ちに合わせた調整が重要で、医師との相談を通じて最適なプランを立てることが重要です。
ヒアルロン酸による唇形成
唇の形成方法
体内にも存在するヒアルロン酸は、安全性が高く、アレルギー反応が少ないため、唇形成に広く使用されています。
このヒアルロン酸を唇に注入することで、ボリュームのあるぷっくりとした唇や、整った形の唇を実現できます。
施術時間は短く、ダウンタイムも最小限に抑えられるため、忙しい方でも気軽に受けられます。
唇形成で使用するヒアルロン酸について
ヘアケアクリニックでは、アラガン社のジュビダームビスタ®︎ボルベラXCを主に使用しています。
このヒアルロン酸は、唇の自然な動きや表情に馴染む柔らかさが特徴で、自然な仕上がりが期待できます。
ヒアルロン酸の持続期間
ジュビダームビスタ®︎ボルベラXCは、バイクロス技術により持続性が高められていますが、唇は動きが活発な部位のため吸収されやすく、持続期間は他の部位と比較して短く、6ヶ月〜1年程度です。
しかし、定期的にお受けいただくことで、理想の唇を長期間保つことができます。
人気の唇形成
唇を厚くする
唇をふっくらとさせることで、セクシーで存在感のある魅力的な口元を作り出すことが可能です。
唇が薄いと、地味な印象や冷たい印象を与えがちですが、ヒアルロン酸注射により、このような悩みを解消し、自信を持った表情を得ることができます。
アヒル口にする
アヒル口は、唇の中央部分を前方に突出させることで、若々しくキュートな印象を与えます。この施術は、顔全体に柔らかい雰囲気をもたらし、親しみやすい印象を作り出します。
特に若い女性に人気があり、スマイルリップとも呼ばれることがあります。
M字リップにする
M字リップは、上唇の中央がM字形になるように整形する方法で、エレガントで女性らしい印象を与えます。このデザインは笑顔をより魅力的に見せ、上品な美しさを強調します。
ロシアンリップ
ロシアンリップは、唇の縦方向にボリュームを持たせ、立体的な唇を作る方法です。外国人のようなグラマラスで存在感のある口元を実現します。
横顔を美しくする(Eライン)
Eラインは、横顔の美しさを決定づける重要な要素で、鼻先からあごの先までのラインに唇が収まるのが理想的です。唇形成を通じてこのバランスを整えることで、横顔の美しさを高めることができます。
鼻下を短くする(人中短縮)
人中短縮は、鼻下の長さを視覚的に短く見せる効果があり、ヒアルロン酸を用いることで外科的手術なしで実現可能です。この施術により、若々しい印象とバランスの取れた顔立ちを手に入れることができます。
唇形成の流れ
診察とデザイン
唇形成のプロセスは、まず医師による詳細な診察から始まります。患者さまの顔立ちや唇の形状を把握した上で、希望する唇の形や厚みについてお伺いします。
この時、費用についても説明をしますので、合意があれば施術へと進みます。
注入
患者さまの希望に応じた量のヒアルロン酸を注入します。1回の施術での注入量は、1.0ccを基準に、希望する効果に応じて調整をします。
費用の目安
唇形成の費用は、使用するヒアルロン酸の種類や量によって異なりますが、ヘアケアクリニックではボルベラ1.0ccを使用し、44,000円ほどとなることが多いです。
自費診療となるため、事前にクリニックのホームページなどで費用の確認をすることをおすすめします。
ダウンタイム
唇形成の施術後には、腫れや内出血が一時的に発生することがありますが、これらの症状は通常、数日から1週間程度で自然に解消します。
施術直後のダウンタイムは最小限で、日常生活への影響はほとんどありません。
ただし、患者さんの体質や反応には個人差があるため、施術後は医師の指示に従って適切にケアを行い、異常を感じたら速やかにクリニックへ連絡することが重要です。
唇形成のメリットとデメリット
メリット
唇形成の最大のメリットは、短時間で理想の唇へと変化させることができ、顔全体の印象をより魅力的に改善できる点にあります。
また、ヒアルロン酸は体内にも存在する自然な成分であるため、アレルギー反応が少なく安全性が高いという利点もあります。
施術後の即効性が高く、ダウンタイムが短いことも、忙しい現代人にとって大きなメリットと言えるでしょう。
デメリット
一方で、唇形成のデメリットとしては、ヒアルロン酸の効果が一時的であり、持続性を求める場合は定期的な施術が必要になることがあげられます。
また、施術による一時的な腫れや内出血が生じる可能性があることや、希望と異なる仕上がりになってしまうリスクもあります。
これらのデメリットを踏まえ、施術を受ける際には信頼できる医師を選び、事前のカウンセリングをしっかりと行うことが大切です。
唇形成が向いている人と向いていない人
唇形成は、自然に唇のボリュームを増やしたい方や、唇の形を美しく整えたい方に適しています。特に、唇の薄さや形の不均一性に悩んでいる方が、顕著な改善効果を実感できることが多いです。
しかし、過度に大きな変化を求める方、半永久的な持続性希望する方は、ヒアルロン酸は適さないでしょう。
まとめ
唇形成は、自分の理想とする美しい唇を手軽に実現できる美容医療です。短時間で顕著な改善を見込める一方で、医療行為には必ずメリットとデメリットが存在します。
そして成功のポイントは、経験豊富な医師による正確な診断と、患者さん自身の理想とする唇のイメージを明確に共有することにあります。
唇形成を検討する際には、これらの点を踏まえ、信頼できるクリニックを選んで、事前のカウンセリングでしっかりと疑問や不安を確認するようにしましょう。
リンク
監修医師
ヘアケアクリニック 六本木院 副院長 / 技術指導医
後藤佳亮医師
名古屋大学医学部卒業・医師免許取得。
卒業後、愛知県にて研修を修了し、関東エリアにて病院勤務。
現在はヘアケアクリニック六本木院の副院長としてヒアルロン酸やボトックスの注入治療全般、肌管理、美肌治療を専門としている。